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思い切って、「過去」の考え方を捨ててみる。

こんちは。 時短設計®研究所、所長のけたろーです。 

さて…

目次

トラックを捨てた、あの日。

実を言うと、うちにはトラックがありません。 ずいぶんと前に手放しました。 

トラックを手放して不便か? というとそうでもなく、むしろ、すごく楽です。

鉄工所=xx な考え方。

親父が独立して事業を創めるにあたって、父の頭の中には〝鉄工所=トラックが必須〟という構図があったようです。 かくいうボクにも、そんなイメージはありました。 

だいたいのところ、工場で仕事をされている方々は大なり、小なりのトラックを保有されていて仕事をされていたので、そういうイメージをもっていたという感じです。

トラックがないと、仕事ができない… という考え方があったようにも思います。 その第一が、荷物を運べないということ。 

引取り、引渡しをするためにはトラックが必要である

という理屈があって、それで、その当時は確か、新車で50万くらいの軽トラックを購入していたのを覚えています。 「商売繁盛」的なキャッチコピーのやつだったような… 

その頃のボクはちょうど学生時代。 免許をとって間なしということもあり、また、トラックがミッションだったこともあって、練習がてら、たまに借りて乗ってました。笑  

軽トラって、結構、面白かったです。

ところが、軽トラは小回りがきいて便利は反面、重いものを運ぶにはちょっと無理があります。 出来た機械を運ぶ際に、軽トラにのせたはいいが、ハンドルがとられて… などという話しを聴いたことがあります。 要は、過積載。 (汗)

そういう体験があって、運送中に事故するのも危ないというのもあって、早々に軽トラを手放し、少し大きめのトラックに乗り換えるにいたったとのこと。 その当時の工場は、天井が低かったので選べる車種も限定的で「低床タイプ」のトラックがトヨタにあったので、それを選んだみたいです。(ダイナか、トヨエースだった記憶が…。) たしか、色は青でした。 

うちの社名が『大青鉄工』で、〝青〟が入るので、青の車体がちょうどよかったみたいです。 

写真はイメージです(トヨタさんより拝借)。 乗ってたのは、これの青いやつ。

トヨタのトラックは、結構長いこと乗ってた記憶があります。 次に乗り換えたのがマツダのタイタンでした。

この当時は、今の工場に変わっていたこともあって、〝低床〟の条件は特に考えなくて済んだようです。 トヨタよりも値段が手ごろなことも選択の決め手だったようです… 

画像はイメージです。(マツダさんから拝借)

タイタンに乗ってる頃は、ボクもこちらに戻ってきてる頃でしたので結構遠方まで行った記憶があります。 機械を積んで、徳島に行ったり、静岡に行ったり、兵庫県の山奥の方に行ったりとあちこち行きました。むろん、近場も。

一番困ったのが、遠方へ行く際の雨の日です。

宵積みをするのですけど、運び出す少し前から、それはもう天気予報とのにらめっこでした。 当然、運送が本業ではないので、運送用の道具も揃っていなくて… 

親父は、それなりにロープワークができる人なので、麻ロープは以前から持っていて、荷台に載せた品物を固定するのはお手のものでした。 でも、雨に備えた器材などはないため、予報で雨とわかればブルーシートを買ってきて… という感じでしたね。

静岡に行った際には風がきつくて、現地に着くと養生でかけていたブルーシートがボロボロになって穴が空いていたのを覚えています。 お客さんもそれを見られていて、ちょっと、バツが悪かったです。苦笑

また、徳島に行った際は、ちょうど大晦日のとても寒い日で、雪がちらちら降ってる中を機械を積んで運んだ記憶があります。 お客さん曰く、どうしても〝年内に納めてくれ〟ということだったので、大晦日の納品になりました… 

大晦日ということもあって、ボクは家内の実家に行く予定もあったので、機械を載せたトラックを親父が運転して、ボクはボクのクルマで。 納品した後は、途中まで併走して帰って、途中でボクは家内の実家へ… というルートで戻ったのを覚えてます。 今ではいい思い出です。

一番の記憶は、遠方の客先に赴き、そこから帰ってきた時の疲労感が半端なかったことです。 

ご存じの方も多いと思いますが、1.5トンクラスのトラックは乗り心地がいいとは言えず… クッションがすごく悪いのです。 座席の真下にエンジンがあることもあって、走行中ずっと微振動が身体にあたっている感じになるんですよね。 

たぶん、それが背中や腰の筋肉へダメージを与えるのでしょうね。 微振動が筋肉組織の奥深くに入っていく感じ… 帰ってきてから2~3日はまともに歩けないという状態になったりしました。 また、腰・背中の痛みがかなりつらくて、4~5日くらいは痛みが引かなかったです。

手放すという決断。

親父に、トラックを手放そうと言ったきっかけは、それが一因でもあります。 無理して自分で運んで、身体を痛めて、それで体調不良になったのでは、なにをしてるのかわからない…

あと、もう一つ大きな理由がありました。

「当たり前」と思われたこと。

その理由が、これです。

トラックをもっている時は、仕事を引き受ける際にも 〝トラックを持っているんでしょ?〟 的なニュアンスがついて回っていました。 どういうことかというと、

トラックを持っているんだったら、
荷物の引き取り、受け渡しは当然 〝無料で〟
やってもらえますよね?

という感じのことです。 実際、そんな感じのことを言ってくる方もいました。

お宅、トラックもってますやん。

トラックを持ってるから、当たり前に運んでもらえるような感じで捉えられるのです。 または、トラックを貸してくれたら、自分らで運ぶので… みたいなのもありましたね。 

当然、どんな場合であっても ノーギャラ です。 運送費用なんて、雰囲気的に計上できない。 (^_^;)

それである時、ふと思ったんです。

リスクをおかして、しんどい目をして自分たちで運ぶより、やはり、餅は餅屋に任した方がいいんじゃないの?

と。 

運送会社に頼めば、彼らもプロだし、きちんと運んでくれる。 そもそも、持っている道具が違う。 

それに、彼らに頼めば「正当に」運送費が発生するわけだし、お客さんには「正当に」請求できる。 それに、彼らに頼めば、ボクらは自分のクルマか、他の手段で悠々と現地に行けるようになる… と。

トラックを手放せば、今まで当然のように言われてきたことからも解放されるんじゃないか? と。 

もう少し、トラックにまつわるバックグラウンドをお伝えすると…

よくよく考えてみると、『トラックとしての稼働率』がものすごく低かったのです。 トラックを持っているとはいえ、運送が目的で使っているわけでなく、結局、親父の通勤の脚でしかなく、その割には、取回しが非常に悪く、コスパも非常に悪い。

なんてことを考えて、親父に進言したのでした。  

それだったら! ということで、ちょうど車検のタイミングとも合致したのもあって、手放そうという結論に至りました。

手放して変わったこと。

手放して、なにが変わったか? と言えば… お客さんの出方ですね。笑 

今はもう、トラックがないということが認知されているので、逆に、うちがトラックを〝持ってない〟ことが当たり前になっているのですけど、手放した当初、

『トラックありませんねん。』

というと、えらいもんですよね~ 運送代や諸経費云々もすぐに理解してもらえるようになりました。 その点、かなりクリーンになりましたね。笑

トラックを手放したことで、『運べない、運ばない』スタンスが理解されたので、逆に、相手から運んでもらえるようになりました。 むろん、例えば、加工上がりの引き取りも同じくです。

トラックを持っていた頃の話しで、細かいことを言えば、それこそ、運送費そのものもそうなのですけど、運送に係る諸経費な面のことがありますよね。 宵積みで機械をトラックに載せて、それを養生して… という作業諸経費もバカにならなかったです。

あとは、身体もずいぶん楽になりました。 運ぶ仕事をお任せできるのですから、その部分からは解放されます。 行きは気も張って意気揚々なのですけど、帰りが結構つらかったんです。 納品して、据付け調整して、その作業を終えて… そこから、当然、帰らなければならない。 結構、しんどかったですね。

今は、それこそ遠方の場合は、帰りは新幹線の車内で プハッ とかとかできるわけですから、ずいぶん違いますよね。w

なので、なければないで、かなり都合よくなったというわけです。 あと、親父の乗用の車も変わりましたね。笑

「自分で物を運ばなければならない」という考えを持っていたので、その理屈は乗用車に対してもあったんです。 ステーションワゴンな車を好んで選んでました。 理由は、荷物の問題です。

誰が運ぶねん。 荷物積まれへんかったら困るやんけ。 

という理屈があったんです。 

確かに、ステーションワゴンは荷物もたくさん積めて便利がいいです。 それを知ってか、知らずか… 先方さんからは、荷物の引き取りを頼まれ、引渡しもしてました。 トラックを手放してからは、乗用車への考え方も変わって、今は、小型のハッチバックです。 

 

「常識の目」を捨ててみる。

鉄工所=トラックが必需。 

中には、そういうところもあるのかもしれませんが、うちの場合は、そうでもなかったというわけです。 笑

この時の教訓は、こんな感じでしょうか… 

【今まで〝当たり前〟で見ていたことを、少し変えてみる。】

固定概念を捨てるということです。 これは、どんな仕事にも当てはまると思っています。 〝これって、ホントに必要なのか?〟 時おり、ちょっと、問うてみるのも大事なことですよ。 


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Written by

けたろー。のアバター けたろー。 時短設計®士。

包装機械相談士。時短設計®士。 生産現場の【不】を解消するものづくりやってます! あなたの生産現場が、最高最善にハッピーになれますように。(*^-^) 人手不足や働き方改革が叫ばれている昨今。何かのきっかけになれば幸いです。

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