こんちは。 時短設計®研究所、所長のけたろーです。
さて…
結束バンドの話題。
結束バンドってご存知ですか?
ケーブルを束ねる時に使う樹脂製のバンドのことです。 これ。↓

最近では工業用途のみならず家庭などでも広く使われてますよね。
余談ですが、その呼び方もいろいろあります。
結束バンドしかり、ケーブルタイとか、インシュロック®とか…。 ちなみに、ボクらは仕事柄、インシュロックという言い方で言うことが多いんですけど、インシュロックはメーカーさんの商品名で、商標登録されてます。
ここでは、『結束バンド』という呼び方で通しますね。
便利な結束バンド。
結束バンドって、仕事柄、ボクらはもっぱら配線工事の時に多用するのだけど、そういう用途以外にも、ちょっとしたモノの固定、例えば、屋外だとラティス(フェンス)の固定だとか、プランターの固定やぶら下げとか、その他いろんな用途で使われているようです。
こと、最近ではDIYが流行っていて、その方面ではいろんなところで使うみたいですよね。
え? こんなことにも使うんだ?? って、たまにびっくりすることがあります。 アイデア次第で、いろんな使い方ができるというのも、面白いですよね。
で、結束バンドって、今は、ホームセンターはもちろんのこと、100均なんかでも普通に買えます。
知らないと危険なことになるかも…
仕事柄、ボクはほぼ日常的に使うのですけど、結束バンドにも実は種類があるんですよ。 種類って、サイズ的なことではなくて、用途に応じた種類です。 豆知識として知っておくと、自慢できるかもです。笑
環境に対する種類。
種類って、身近なところで言えば、〝屋内用〟か、〝屋外用〟か? という種類です。
屋内用途のバンドは、(一般的に…)乳白色というか、白いバンドのやつです。 屋内外で使用できるのは、(一般的に)黒いバンドです。
屋内用途のものが比較的リーズナブルに買い求めることができるのですが、〝屋内用〟の結束バンドを外用で使ってしまうと、トラブルが起きる可能性があるんですよね…。
屋内用のものって、耐候性が悪いんですよ。 というか、それ向きにはできてないんです。
つまり、紫外線などの影響で劣化が激しくなるというわけです。 劣化が激しくなるということは、つまり、結束が切れやすくなってしまうということで、ボロボロに変質してしまったりします。
ごくまれに… 家屋の外工事をされる業者さんで、屋内用途の結束バンドを外用途で使われてる場合もあるようです。 うちの場合は施工後に知ったのですけど、給湯器を交換してもらったあと、その配線で使われているのが〝白の結束バンド〟でした。 自分でやり変えましたけど…
外で使う場合は屋外で使えるバンドを選んでくださいね。 見分け方は、パッケージに〝屋内用〟もしくは、〝屋内外用〟のなど記述がありますのでそれで判断できます。
食品工場で。
そうそう、結束バンドの種類で言えば、〝食品工場用途〟というのがあります。 どんなモノか? というと…
〝メタルコンテント〟と言われているタイプのバンドがそれにあたります。 結束バンドの素材の中に鉄粉を練り込んで、金属探知ができるようにしてあるのです。
正直なところ、ボクはそれを知らなかったのですけど、ある案件で、食品工場さんに機械を納めた際に、担当の方から

結束バンドを使うなら、
これを使ってくださいね~
と支給されたことがあって、その時、初めて知りました。
食品工場では、異物混入に対してかなりナーバスです。 異物の混入が起きると致命的ですので厳重にチェックされています。
何らかの事情で、もし、その欠片が混入してしまった場合、一般的な結束バンドでは捉えることが難しいのです。 X線などを使えば? なんて思われるかもしれませんが、破片の程度によっては検出しづらい場合もあります。
でも、メタルコンテントタイプのバンドを使えば、金属探知に反応しやすくなるため、異物混入のリスクが減らせるというわけです。
実のところ、食品工場への出入りはその時が初めてではなくて、数社かお邪魔したことがあります。 けど、その時には何にも言われなかったので特に気にすることはなかったんですけどね。
同じ業界でも考え方は様々です。 そのクライエントさんでは徹底されていました。ある意味、安心・安全ですよね。
その他、環境に応じて。
その他、耐薬品性能や温度性能を高めた製品などがあるみたいです。 なので、使用する環境に応じて選択するのがベターです。
これは余談なのですが、耐環境へ配慮した種類というのは、汎用的なものに比べて、当然、若干割高になります。
結束バンドと言えども、バンバン使ってしまうとコスト的にバカにならなくなってしまうので、納め先の状況がどういう環境なのか? をキチンと確認して、耐環境性能が求められるのであれば、その分の経費を考えておくのが無難です。
上記の体験で、正直なところ助かった面もあります。 メタルコンテント… なんていうのを知らなかったので、むろん、諸経費として考えていなかったからです。 支給して頂いて助かりました。
ボクのケースでは、クライエントさんがとても親切な現場だったのでよかったのですが、ところによっては、施工が終わった後で、『これはダメです!』 と言われる可能性も考えられるので、「特殊な現場かも?」って思う場合には、事前の確認は必要ですよね。
というわけ、結束バンドのお話でした。 ご安全に!!
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