〝しつもん〟を経営に活かす。
あなたに少しお聞きしたいと思います。
あなたは、あなたの部下に対して、あるいは、あなたのクライアントに対して、あるいは、ご自身に対して、ちゃんとした【しつもん】ができてますか?
そんなの、当たり前だろ! できてるに決まってる!
そんな言葉が返ってきそうなのですが、本当ににそうでしょうか?
本当に、ちゃんとしたしつもんをされていますか? では、言葉を変えてお聞きします。
しつもんに種類があるということは、ご存知でしたか?
実は、ひとくちに『しつもん』といっても、それには種類があるんです。 どんな種類があるのか? ざっくり言うと2種類です。 ひとつは、相手の可能性を奪ってしまう質問。 と、もうひとつは、相手の可能性を引きだすしつもん。
ご自身の普段を振り返ってみて如何でしょうか? どちらの質問を使ってらっしゃいますか?
もし、よくわからないのであれば、少しご自身の社内や周りの雰囲気を思い返してみてください。 社員やスタッフさんたちの行動や雰囲気はどうでしょうか?
まずい質問っていうのは、上記のように 『相手のやる気=可能性』 を潰してしまっているのです。 もし、そういった状況なら、それはたぶん、あなたの普段の『質問の仕方』が良くないのかもしれませんね。
では、どんな質問がまずいのか? もう少し具体的にお話しますね。
では、遅刻を繰り返すような社員をイメージしてみてください。 その社員に対して、あなたならどういう質問を投げかけますか? ほとんどの場合、こんな感じじゃないでしょうか?
遅刻をするなって何度言ったらわかるんだ!
なんで、遅刻してくるんだ?
そんな感じ。 そんな質問を受けて、その社員は、
『電車に乗り遅れたんです。』 とか、
『渋滞に巻き込まれて・・・』 とか、
『急にお腹の調子が・・・・』 とか。
概ね、さも、自分は悪くないっていう態度で、遅刻した言い訳を返しますよね。 でも、こんな〝しつもん〟をするとどうでしょうか?
君が遅れてくるたびに、事故にあったんじゃないのか? とか、体調がわるいのかな? とか、いろいろ心配になるんだよ。 どうすれば時間通りにこれる?
そういう〝しつもん〟を投げかけたのなら、恐らくその社員からは、
『ごめんなさい! 酒を飲むのをひかえます!』 とか、
『ごめんなさい! 明日から一本早い電車に乗ります!』 とか、
『ご心配をおかけして申し訳ありませんでした! 早寝早起きします!』 とか。
そんな風に、恐らく自分の精一杯の対応を、自分で考え、自分の口から伝えてくれるはずです。 ここでの大事なポイントは、
『なぜ? (Why)』ではなく、『どうすれば? (How)』で問いかける
ということなんです。 もしも、普段からいいしつもんを使うことができるのなら、会社としてこういう状況がうまれるはずです。
しつもんの使い方一つで、社内の方向性が大きく変わるのです。